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カイルアビーチ~Kailua Beach~

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Kailua-Beach

 

宗教心と言えるようなものがあまりないので、お寺や教会にはあまり関係なく生活しています。その代わりといっては何ですが、日曜日の朝必ず行くことにしているのが、ハワイで、アメリカで、いやたぶん世界で一番美しいカイルアビーチ。宗教とは違いますが、大海原からの地球の息吹から、深い霊性すら感じることができるのがこのビーチです。

 

まだ暗いうちにホノルルを出てパリハイウエイをすっ飛ばし、18分で島の反対側に到着。私以上にカイルアビーチファンの編集長も、この日だけは目をこすりながら早起き参加です。週末の静かな住宅地の小公園に車を停めて数百メートル歩くと、この世のものとは思えない、たぶん天国に一番近い浜辺、カイルアビーチに到着します。このビーチの美しさに勝る場所は世界のどこを探してもないと、わたくし、まあ勝手に独断と偏見で信じています。ここは我々の聖なる「メッカ」「サンピエトロ大聖堂」、いや「タジマハール」はたまた「法隆寺」。この世のものとは思えないほどの美しさ、こんな場所に18分で来れるなんて本当にラッキーです。私は前世で何かいいことしたに違いない。

 

スリパをヤシの木陰に脱ぎ捨て、聖なる「教会」に進みます。驚くほど歩きやすい固い砂浜を、浪打際まで数十歩。目も覚めるようなさざ波が、それはそれは優しく、裸足に触れます。これぞ至福の一瞬。ここに神が存在せずして、どこに存在するのかや?ハワイに暮らしていると、自然と日常生活の中で霊性を感じることができるのは、何という幸福でしょうか。地球に生かしてもらっているんだなあというのが、波がさらっていく足裏の砂から実感できるのです。海の水に触れる、海水に抱かれる、これが、体の6割~8割が水分といわれる人間の本来のあり方なんでしょう。海からきて、海に帰る。

 

コーヒーマグを片手にゆっくり散策する人達、すれ違えばにこやかにご挨拶。朝日に向かって瞑想をする女性や早朝初泳ぎの若者も、ところどころに見えます。彼らも、自分達の聖なる地と時を大切にしているようです。早朝のカイルアビーチ、混みすぎてもおらず、かといって、誰もいないというわけではなく、それぞれが自分と海との関係を大切にしている場所なのです。ほとんど落ちてはいないのですが、時々打ち上げられたゴミを集めながら散歩をしている人にも会います。自分達のビーチを大切にしているんですよね。テニスボールを追いかける大型犬が海に向かっていくのもいつものシーン。あ、子犬だったのがずいぶんと大きくなっちゃって、大きな波も怖くなくなったんだねなどといいながら、やんやと喝采。手入れの行き届いたお行儀のよい小型犬たちも、適度に社交をし合っては海辺を歩いていきます。空には時々トンビや大型オオムも登場。彼らは野生の鳥たちなんでしょうか。

 

そして、ひたすら青い海と空、白い雲と砂浜、遠くにけぶる緑の丘陵。肌にそよそよと吹き付ける海風波の打ち寄せる音。目には虹、大小のヤシの木々、たわわな南国の花々たち。もっと野外で時間を過ごさなくちゃ。屋内で過ごしてしまっていた一週間が、朝日が出たばかりのカイルアビーチをとことこと歩くだけで自然溶解、人工的な環境ばかりで時間を過ごすことの不自然さを思い出させてくれます。

 

今朝はラッキーなことに、たまたまハワイを訪れていたプロのカメラマン、ダニーさんと、聖なるビーチを散策することができました。雲間から降り注ぐ飛び切り新鮮な太陽、透明な水面に反射する空と雲、海鳥たちが歩いた後を、私達人間が歩かせてもらい、その混じった足あとも、さすがプロ、ばっちりキャッチしてくれました。カイルアビーチの神々しさが、より一層引き立つショットを撮ってくれたのです。

 

さらに、ラッキーなことに、海から打ち寄せられてしまっていたタツノオトシゴを発見。タツノオトシゴなんて浜辺でみたのは初めてです。日干しになっては大変です。そっと摘まんで、海に帰してやることにしました。タツノオトシゴは英語ではシーホースっていいますが、確かに写真などでみるのと同じく、頭はお馬さんのようです。尾が動いているので死んでいるわけではなさそう。落ちてきた竜の涙から生まれたのでしょうか、オトシゴさん、噛んだりしないでねとお願いしてからそろりと摘み上げます。それから、おうちに帰りなさーいと遠くに優しく投げた(つもり)のです。

 

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日曜日のカイルアビーチに、特別出演参加した伝説の竜ノオトシゴ様、しばし波間に漂ってから、透き通った海の中に、静かに泳いで消えていきました。

Photo by Daniel Barker Photography

 

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