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「クプ」:若者たちが取り戻すハワイの自然


クプ

火山の熱した溶岩が全てを呑み付くし、草も木も家も畑もすっかり焼野原になった後、最初に小さな緑芽を出すクプクプと呼ばれるシダがハワイにあります。クプとは「芽」「成長」を意味するハワイの言葉。ハワイの環境保全団体で、主に高校生、大学生を対象にしたボランティア団体の「クプ」は、このシダの名前から、団体名を付けました。2007年に設立されたクプには、すでに3000人近くのインターンやサービス・ラーニングの青少年たちが参加しています。

 

今年夏クプ活動にインターンとして参加した17歳のBさん。

「環境問題にはもともと興味はありましたが、クプを体験するまで、海も陸もハワイの自然がこんなにも荒れた状態になっていることは知りませんでした」と言います。

「参加した理由は、環境保全って本当はどうやったらいいのかなって思ったので。それから高校生でもハワイ大学の単位をもらえるっていうので、参加しました」

早朝真っ暗なうちにクプのトラックが集合場所から出発。行先は自然有機栽培の農場だったり、州立公園のハイキングトレールだったり、無人の海岸線や自然特別地区だったり。

「肉体労働っていうのをしたことがなかったので、初めは本当にへとへとになりました」

 

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野外で外来種の木や植物を取り除く作業、小川やせせらぎに侵入する移入種の水生植物を引っこ抜く作業、在来種の植物たちが絶滅しないようバランスのとれた生態系を取り戻す労働、取り除いた場所には、石を積み、塀をたて、新しい木を植えます。ハワイの土地に、自分達の両手で、健康な環境を取り戻すという作業は、クラスに座って本から得る知識とは全く違う体験でした。参加した2週目には山奥まで数マイルのハイキングで登った後、山中の滝つぼに近いクリークの中に胸まで泥に埋まっての作業。音をあげたくなったこともしばしばだったそうです。

 

その重労働を支えたのは参加者グループのアロハスピリット。リーダーや先輩参加者たちの応援も素晴らしかったと言います。

 

「アロハってよくいうけど、これが本当のアロハだって思いました。自然に対する尊敬、お互いへの温かさ、優しさ、気取らず衒わないところ。ハワイに住んでいても知らないことがいっぱいあったって自分で実感しました」と、Bさん。リーダーたちは、毎朝チャントを唱え、自然に祈り、自然からの許しを得てからの労働を教えてくれました。人間は自然の一部なんだ、自然とバランスをとることが大切なんだ、ハワイには住まわせてもらっているんだよという事を実感できる毎日でした。

 

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ウィンワードサイドで自然有機栽培の農家を訪ねた時は、化学肥料を一切使わずすべてハワイの在来の農作物から作った食事を体験しました。農場主のアンクルマイクは、若者たちが一人でも多く、土地と触れ合う事を体験してくれればと話してくれたそうです。また、一般人は入島が許されていないカオオラベ島(ハワイ諸島の中で一番小さい無人島)にも行って、キャンプをし、植生回復作業にも参加しました。ベトナム戦争中、米軍の爆撃演習場だったというこの島は、聞いていたよりもっと荒れ果てて乾ききった場所でした。その場所に一本でも多く木を植えたいと、石を積み土地を耕し水を引く作業をしました。

 

クプは、ハワイ州全土で総域14000エーカー(2015年調べ)での侵入種雑草木の取り払いを実行しました。オアフ島だけでなく、ネイバーアイランドの若者の参加も多数あります。環境に働きかけたクプ参加達にも、反対に環境からの影響も出ています。参加前には大学進学を考えていなかった若者たちでも、参加後は96%が大学進学を決定、特に環境問題にかかわる専門を選ぶことにしたというのです。またハワイの文化への認識を深めた青少年が93%という数字もクプのサイトに載っていました。また、大学進学後、環境保全関連の職種を選ぶ若者が86%にも及ぶそうです。

 

「私にもできることなんだなって思いました。ゴミを無暗に捨てないとか、プラスチックを使うのを制限するとか、一人ひとりが意識を持てば、ハワイの美しい自然は取り戻すことができると信じています。」

Bさんも海洋科学を勉強するつもりではいましたが、クプに参加後は「同じリサーチでも環境のバランスを取り戻すリサーチをしたいと思っています」と少し焦点が決まってきたようです。

 

一人でも多くの若者たちが、クプなどの体験を通じてハワイの自然環境を大切にすることが学べますように。大人ものんびりしてはいられません。泥にまみれる時間がない人は、ドネーション参加でもOK。お腹を空かせて山から戻ってくる若者に差し入れをするのもOK。何かできることってあるはずですよね、私達一人ひとり。

Resource: kupuhawaii.org

http://www.sh-dz.net/kupu-hawaii.html

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